2024年4月12日 投稿者: 2of オフ

断るビジネスメールの書き方の基本【そのまま使えるテンプレート付き】

ビジネスでは、時として取引先の提案や依頼を断らなければいけない場面があります。

重要なお断りの場合は、メールではなく電話や対面など直接やり取りできる方法が良い時もあります。ただ、全て対面でというわけにもいかないのが難しいところ。メールを使わざるを得ない場面もあるでしょう。

メールは感情が伝わりにくいツールゆえに、使い方を間違えると取引先との関係にひびが入る可能性があり、いくつかの注意点とポイントを押さえる必要があります。本記事の注意点とポイント、メール文例を参考にしてみてください。

断りメールのポイント

①結論をはっきりと伝えること

まず、ビジネスにおいて結論が伝わらないメールは、NGです。

日本人の良いところでもあり悪いところでもありますが、相手を思いやる国民性故に、はっきり物事を伝えるのが苦手な傾向にあります。

例えば、以下のメールは結論が伝わらず、かえって相手に負荷をかけてしまうため望ましくありません。

【NG例】

「ご依頼いただき、ありがとうございます。検討いたします。(その後、検討結果の連絡なし。)」

「ご依頼いただき、ありがとうございます。条件次第では問題ないかと思いますが、念の為検討します。(その後、検討結果の連絡なし。)」

曖昧な言葉だけでは取引先に真意が伝わりません。取引先としても待っていればよいのか、他の打ち手を検討しなければならないのか、ネクストアクションがはっきりしません。

コミュニケーションロスをなくすためにも、最初から断りたい場合は、はっきり伝えましょう。

【OK例】

「ご依頼いただき、ありがとうございます。大変申し訳ございませんが、品質面で条件が合わなかったため、今回は見送らせていただきます。またの機会がございましたら、よろしくお願いします。」

相手への気遣いをすること

はっきりと断ることも大事ですが、他方、「お断りします」という文言だけでは悪印象を与えることがあります。後ほど紹介しますが「恐れ入りますが」や、「大変申し訳ございませんが」などのクッション言葉を挟むように心がけましょう。

クッション言葉については別の記事でも解説していますので、そちらも参考にしてみてください。このように、取引先など相手を気遣うフレーズを入れることが重要です。

【NG例】

「本件、お断りします。またよろしくお願いします。」

【OK例】

大変恐れ入りますが、今回は見送らせていただくことになりました。お力になれず、大変申し訳ございません

丁寧な断り方の鉄板フレーズ

ビジネスをするうえで、どうしても「お断り」をしなければならない場面が出てきます。特に独立起業をする時は、いろんな取引先とコンタクトを取ることが出てきます。営業先とののコンタクトはもちろんのこと、仕入先からの営業を受けることも経験するでしょう。そんな時にすべてあいまいな回答をしてしまうと、自身の貴重な時間を奪われることになってしまいます。

その際にクッション言葉や一言コメントを活用すると、相手に不快な印象を与えずに、しこりを残さずに断ることができ、関係性を維持しつつ、いざという時に頼りにできる人脈作りができます。

クッション言葉を活用しよう

メールで断る際に使えるクッション言葉の鉄板フレーズです。どのような文章にも使えるので、覚えておいて損はありません。

・大変申し訳ありませんが

・ありがたいお話ではございますが

・ご期待に添えず申し訳ございませんが

・あいにくですが

・せっかくですが

これらを文章の冒頭に入れるだけで、メールの印象がガラッと変わります。

シーン別のお断りメールのテンプレートとフレーズ集

以下ではシーン別での具体的な断りメールのテンプレートを紹介します。ご自身の状況に応じてご活用ください。

仕事や企業からの依頼に対する断り方

取引先から仕事の依頼があったが、仕事が手一杯や条件が合わない、という状況での断り方メール

【シチュエーション】

⚪︎⚪︎株式会社からある商品に関して新規の提携の依頼があった。しかし、他の業務で手一杯のため、⚪︎⚪︎株式会社との提携には手がつけられない。

⚪︎⚪︎株式会社

××様

いつもお世話になっております。

株式会社◻︎◻︎の◼︎◼︎です。

新規での提携のお話、誠にありがとうございます。

大変恐縮ではございますが、現在弊社の繁忙期の時期に当たり社内のリソースが不足しているため、今回の提携のお話は辞退させていただきます

何卒、ご理解いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

ポイントは、「辞退させていただきます」という言葉で、「仕事がいっぱいでできません」や「無理です」という言葉を柔らかく謙遜しながら断りたい時に使えます。

また、繁忙期に当たること、「今回は」辞退したいことを伝えることで、別のタイミングであれば提携もあり得ることを暗に伝えることができます。

送迎の伺いに対するお断りメール

取引先の事務所が駅から遠かったり、電車が通っていないという場合、アポイントの際に取引先のから「送迎しましょうか」と配慮されるケースがあります。しかし、まだ独立起業して間もないのに、そんなことを取引先にさせるのも。。。と考えることでしょう。その場合、このようなお断りメールを参考にしてみてください。

【シチュエーション】

⚪︎⚪︎株式会社の担当者とは初めてお会いする。しかし、駅から徒歩35分の場所に事務所が位置するため、アポイント時に送迎のご配慮があった。

⚪︎⚪︎株式会社

××様

いつもお世話になっております。

株式会社◻︎◻︎の◼︎◼︎です。

お心遣いありがとうございます。

××様のお手を煩わすわけにはいきませんので、徒歩で貴社に直接伺います。

ちょうど新緑の頃かと存じますので、景色を楽しみながらお伺いします。

当日はお会いできるのを心より楽しみにしております。

見積もりや提案に対する断り方

独立起業をする方は、起業準備として、複数の業者から見積や商品、サービスなどの提案を受けることが多いでしょう。断る場合であっても、仕入先の方との関係性も良好にしておかないと、いざというときに商品の供給を受けられず、事業に影響を及ぼす可能性があります。そのため、採択しないとしても仕入先との信頼関係は良好にしておくことが望ましいといえます。

以下のようなケースが多いので、ぜひご活用ください。

【シチュエーション】

⚪︎⚪︎株式会社とYY有限会社で相見積もりを取っていたが、予算がないため、安価なほうを優先したい。今回、YY有限会社のほうが安かったため、⚪︎⚪︎株式会社にお断りのメールを送った。

⚪︎⚪︎株式会社

××様

いつもお世話になっております。

株式会社◻︎◻︎の◼︎◼︎です。

先日はお見積もりをいただき、ありがとうございます。

弊社内で検討を重ねました結果、大変恐縮ではございますが、

今回は価格面で他社様の方が安価だったため、貴社のご提案は見送らせていただくこととなりました。

ご期待に添えない結果となってしまい、大変申し訳ございません。

またの機会がございましたら、ぜひよろしくお願いいたします。

ポイントは、お断りする理由を明確に伝えることです。明確な理由があれば、仕入先の方も納得して次回の提案に活かすことができます。ぜひ、活用してみてください。

今後の取引に繋がるクロージングをする

ただお断りをして相手の活躍を祈念するだけでは形式的なメールになっててしまうため、AIが書いた文面でも変わりません。今後の取引に繋がる終わり方をすることで、取引先との信頼関係を維持することができます。以下の文例を参考にしてみてください。

【シチュエーション】

⚪︎⚪︎株式会社とYY有限会社に仕事を依頼しようと考えていた。ただし、早く発注しないと予定している商品ローンチから遅れてしまう。納期を最優先に考え、結果YY有限会社の方が、納期が早かったため、⚪︎⚪︎株式会社にお断りのメールを送った。ただし、⚪︎⚪︎株式会社は価格、納期面では劣るものの、品質面は業界No.1。蔑ろにはできない存在のため、他の案件をお願いする代替案を提示した。

⚪︎⚪︎株式会社

××様

いつもお世話になっております。

株式会社◻︎◻︎の◼︎◼︎です。

先日はお見積もりをいただき、ありがとうございます。

弊社内で検討を重ねました結果、大変恐縮ではございますが、

プロジェクトAについては、どうしても納期面の制約がありますため、今回は見送らせていただくこととなりました。

ご期待に添えない結果となってしまい、大変申し訳ございません。

もしよろしければ、プロジェクトBについては引き続きご相談をさせていただきたいのですが、可能でしょうか。

こちらは納期に余裕がありますし、ぜひ貴社のお力をお借りしたいと考えています。

前向きなご連絡、お待ちしております。

最後に

以上、今回はビジネスシーンで役に立つお断りメールの書き方の基本を解説しました。

お断りメールを書くのは、気が引けるもので後回しにしがちですが、本記事の内容を参考に、お断りから良好な関係を築けるようになると良いですね。最後までお読みいただきありがとうございました。

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